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「ヒルドイドクリーム®」とジェネリックの「ビーソフテンクリーム®」はこんなにも効果に差があります。ジェネリックは先発品と全く同じではありませんのでなるべく先発品を選択してほしいですね。
乾燥しやすい季節となり、保湿剤の処方が増えてきました。
私はあまり乾燥しないので、保湿剤は何も塗っていませんが、、、
乾燥しやすい方、どのような保湿剤を選択されていますか?
今年、日本皮膚科学会雑誌におきまして
ヒルドイドクリーム®に見られる基礎発汗を誘導し、角質水分量を増加させる効果がジェネリックのビーソフテンクリーム®には認められないという報告がありました。
*淺沼由美子,北原里恵,他:基礎発汗誘導能に着目したヘパリン類似物質含有保湿クリーム先発品と後発品の生物学的同等性評価.日皮会誌129:2165-2172,2019
ヒルドイドの中でもヒルドイドクリームが他の保湿剤とは
異なる保湿効果があることについては以前からお話しています>>>
そしてヒルドイドソフト軟膏よりもヒルドイドクリーム。そして
ワセリンなどは使用しないように指導しています。
ヒルドイドクリームは肌での基礎発汗を誘導して
角質水分量を増加し、保湿のみならず、乾燥にくい肌へ導いてくれることについて報告があり、発汗の重要性について注目が集まっています>>>。
今回その同じ効果はジェネリックのビーソフテンクリームには認められないという報告がなされました。
主剤の成分が同じ保湿外用剤であるヘパリン類似物質含有
クリームの先発品(ヒルドイドクリーム)とジェネリック(ビーソフテンクリーム)の保湿効果を比較検討しています。
角質水分量に影響をする基礎発汗量の増加がヒルドイドクリームでは認められていますが、ビーソフテンクリームでは認められないことが明らかになりました。
すなわち、先発品のヒルドイドクリームと同等の効果はジェネリックのビーソフテンクリームでは得られませんでした。
その理由として考察では基剤材料の違い、主剤の違い、製法の違いの影響があるようです。ジェネリックは主成分が同じであれば、基剤は必ずしも同じ出なければならないわけではないので下図のように2つは全く基剤の成分が異なるのです・・・。
そして仮に材料が一緒であっても、製薬技術が異なりますと、全く同じ効果の外用薬を作ることは困難です。
医療費削減のため、日本ではジェネリックへの切り替えが推奨されていますが、どの薬剤も先発品とは同等の効果ではないことを薬剤師さんからもしっかりご説明いただき、患者様とご相談のうえ、先発品にするのかジェネリックにするのかを決めていただきたいと思います。
カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, 健康情報・アンチエイジング, 小児皮膚科 更新日:2019年12月18日