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感冒とビタミンC
風邪にビタミンCがいいってよく耳にされると思います。
1950年代にノーベル化学賞、平和賞を受賞した
Linus Pauling博士の「ビタミンCとかぜ、インフルエンザ」
の著書により、ビタミンCの風邪に対する効能が注目されるようになったことよりはじまります。
とはいえ、多くの研究がされてきましたが、
予防効果があるのか、改善に役立つのか、
ビタミンCの投与量、期間にも幅があり、
評価方法も難しく、
なかなか一致した結論には至っていません。
そのなかで、笹月氏により(*1)
これまでの29のビタミンCとかぜに関する介入研究において
対象者の日常的な行動を調査する研究)
メタアナリシス(複数の研究結果をまとめ、解析すること)を
実施した結果について報告されています。
まずは
ビタミンCとかぜの発症に関して。
さまざまな条件の問題により、その効果は限定的でありますが、
リスク減少が認められています。
また別の、笹月らの秋田県での5年間の介入研究では、
ビタミンC(1日50mgの低用量群よりも500mgの高用量群において)
の服用により、かぜの発症が抑制される結果が出ています。
ビタミンCとかぜの期間について。
同じくメタアナリシスにおいて
小児では14.2%、成人では7.7%かぜの期間を減少させている結果です。
ビタミンCとかぜの重症度。
メタアナリシスでは、「家にとどまった日数」や
「学校や職場を休んだ日数」が重症度の指標として主に用いられています。
そしてビタミンCの服用による効果は、有意ではあるものの
中等度の低下にとどまっています。
1日4gのビタミンCを摂取しているグループに比べて
8gのグループで、重症度がわずかに軽かったようですが、
全体としては一致した結果は得られていないようです。
どのくらいの量のビタミンCを服用したら
かぜの予防になり、またかぜをひいたときに
どのくらいのビタミンCを服用したら早く回復するのか、
まだまだ結論は出ていませんが、
少なくとも、ビタミンCを摂取しているほうが多少なりとも
かぜに強い体でいられるようですね。
ちなみに私は1日2000mgを摂取しています。
そのうち1000mgはリポカプセルビタミンC(高吸収型ビタミンC)>>>
で摂取していますが、
かぜをひくことは非常に稀で、前回いつひいたか・・・
記憶がありませんし、いつも数日以内に回復することが多く、
かぜで仕事を休んだことは一度もありません。
皆さんも、かぜやインフルエンザにかかりやすい季節が
到来しました!
ビタミンCをたっぷり摂取して備えましょう?
*1.笹月 静(国立がん研究センター社会と健康研究部).ビタミンCとかぜの関連.日本胸部臨床75(9);1002-1005.2016
カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, 健康情報・アンチエイジング 更新日:2018年11月25日