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「乾癬」の方は乾癬でない人にくらべて糖尿病を発症するリスクが高い
以前より乾癬の患者は糖尿病をはじめとした
メタボリックシンドロームの合併が多いといわれています>>>
日本乾癬学会の調査では
乾癬患者さんでのメタボに関する疾患の合併率は、
脂質異常症(高脂血症)34.6%、高血圧症19.7%、
そして糖尿病が11.1%と報告されています。
今回
米国ペンシルベニア大学皮膚科からも
乾癬の患者の糖尿病のリスクに関する報告がされました。
この研究は、成人の乾癬の患者8,124人と
乾癬のない7万6,599人を約4年間前向き追跡調査した報告です。
その結果
2型糖尿病の発症率は、乾癬のない人では2.44%(1,867人)
に対し乾癬患者では3.44%(280人)であった。
また軽症の乾癬患者(BSA(皮疹の面積による重症度)が2%以下)では21%、
重症の患者(BSA10%以上)では64%と高かった。
また乾癬の皮膚症状の面積が増えるごとに糖尿病のリスクも上昇しており
BSAが10%増えるごとに
2型糖尿病リスクは20%上昇しています。
これまでの研究では、
乾癬における「炎症」が
インスリン抵抗性(血糖値が上がってもインスリンが正常に働かない状態)
を引き起こすことや、乾癬と糖尿病には同じ遺伝子変異も認められているなどの
報告もあり両者の因果関係につき指摘しています。
*Marilyn T Wan et al:Psoriasis and the risk of diabetes :
A prospective population-based cohort study.,
Journal of the American Academy of Dermatology.;
pii:S090-9622(17)32616-6,2017
乾癬の重症度に糖尿病のリスクが関係することから、
治療をせず、炎症のある皮疹を置いておくことは
糖尿病のリスクを高めることになります。
治療により皮疹の面積を減らすことはこれらのリスクを
下げるために重要ですね。
カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, 乾癬, 健康情報・アンチエイジング 更新日:2018年2月19日