SSContents
SSC情報
カテゴリー検索
CATEGORY SEARCH
- 気になるカテゴリを選択してください -
アトピー性皮膚炎の原因、治療の変遷(その4)~正しいスキンケア用品の選び方~
(その3)ではスキンケアをすることで
皮膚バリア機能が改善することについてお話いたしました>>>
アトピー素因のある方、アトピー性皮膚炎の方、
乾燥肌の方、ご高齢の方、お子様が
健康的な丈夫な肌を保つには保湿ケアが重要です。
保湿ケアをすることで皮膚バリア機能は改善し、
乾燥しにくく健康な肌を保つことができます。
ただし!
その保湿ケアに使用する外用剤、ボディークリームの内容成分
が重要です。
以前にお話しました>>>
平常時に知らないうちにかいている汗(不感蒸泄)が
皮膚の保湿に重要な役割をしています。>>>
ワセリンなどの油分の多いものを塗っていると
汗の出口が詰まったりして大切な保湿のための発汗が低下して
自力で保湿できなくなっていきます。
そして結果的にワセリンの保湿では皮膚のキメの改善がなかった
すなわち皮膚の状態の改善は難しいということがわかっています。
また塗りやすいローション、泡タイプのものなどは
一時的に潤った感じになっても
この本来の保湿機能をあげるまでには至りにくいです。
昨年の日本皮膚科学会総会において
今のところもっともこの本来もつ保湿機能を改善するのは
マルホの「ヒルドイドクリーム」との報告がありました。
ヒルドイドソフト軟膏でもローションでもありません。
必要な平常時の汗を正常な状態にし、
保湿機能を上げて角質水分量を高められる保湿剤です。
またジェネリックでは基剤が違うため
同じ効果ではないとのことでした。
当院でもアトピー性皮膚炎で通院されているうち
月に一回程度の定期通院をされている90名で
ヒルドイドクリーム(ジェネリックも含む)を
ご使用いただいた効果について検証しました。
(ヒルドイドソフト軟膏ではありません)
角質水分量や経表皮水分蒸散量(TWL)などの測定は
していませんので、患者さんの印象と私の皮膚の診察で
ざっくりと評価しました。
保湿剤をヒルドイドクリームに変更することで
症状が著明改善し、ステロイドの使用量も減った方21名
以前よりもやや皮膚が保湿され、ヒルドイドクリームで継続している方54名
特に変化がなく、患者様も特別改善した実感がなかった方13名
合わなかった方2名
80%以上の方で、保湿クリームを
ヒルドイドクリームに変更することで改善しています。
一度お試しいただくといいですね♡
でもあの独特の薬臭いにおいが
使いにくかったですね。
ようやくそのにおいの原因の防腐剤添加物のチモールが除去されます。
10月頃より処方できるようになりますので
これまでヒルドイドクリームのジェネリックを使用されていた方
はヒルドイドクリームへ戻してお試しください。
またオーガーニックのものなら安心、
天然素材の方が安心と思われがちですが、
そうであるとはいえません。
正常な皮膚に塗布する場合には問題がなくても
壊れた皮膚から浸入した成分に対して
アレルギーを獲得しやすい(感作)ことがわかっています。
特に精油に注意です。>>>
炎症を抑えたりする効能のある精油もありますが
アレルギーの感作の報告も多数あります。気をつけてください。
皮膚が荒れている場合には、アレルギーテストがされている
保湿剤を使用してください。
カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎 更新日:2017年9月15日