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人の体って 本当によくできています。第46回日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会総会学術大会のご報告<その1>かぶれ
今日からは、先日いきました
日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会のご報告です。
まずは「かぶれ」の話。
湿布にかぶれた。
植物にかぶれた。
化粧品にかぶれた。
など
かぶれると
水疱(水ぶくれ)やぶつぶつができますね。
これには大切な働きがあるそうです。
「接触皮膚炎の免疫学」 相場 節也先生(東北大学)
よりご講演がありました。
わかりやすくかみ砕いて説明しますと
まずかぶれの原因物質が皮膚に侵入すると
皮膚の中にいる抗原提示細胞(主にランゲルハンス細胞)
に取り込まれます。
そしてその侵入者がどんなやつなのか
その物質についての特徴を表現(抗原提示)して
皮膚でパトロールしている感作T細胞にお知らせします。
「こんなやつ 侵入してます( `ー´)ノ」
それを聞いたT細胞は怒って(活性化)
炎症性サイトカインで攻撃します。
その影響で表皮と真皮上層に浮腫が生じ、
たくさんの仲間たち(炎症性細胞浸潤)で侵入者と戦います。
この状態がかぶれたときの
水疱(水ぶくれ)や漿液性丘疹(ぶつぶつ)に当たります。
そしてこの水疱の中にはヒアルロン酸が含まれています。
ヒアルロン酸により水分をためこみ
皮膚に侵入してきた有害物質を希釈しようとしている
そうです。
(自己免疫疾患の水疱症の水疱には含まれていないそうです。
水疱を作る理由が異なるのですね)
そしてそれごと皮膚外へ排泄。
あのぶつぶつにもちゃんと意味があるのですね。
よくできていますね。
だれにこんな戦略教わったのでしょう。
人間の機能は実によくできていて無駄なことはないと・・・
本当に日々思います。
カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, その他 更新日:2016年11月11日