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変わる皮膚科診療 ~皮膚だけを診るのでは治らない!~
これまでの皮膚科の治療は、
皮膚局所を治すことに専念されていました。
ニキビ→抗生物質で増えた菌を減らす
アトピー性皮膚炎→できた湿疹を塗り薬で抑える
乾癬→発疹を抑える塗り薬や内服薬、注射
生じてしまったあくまで「結果」を治す治療に
すぎません。
これは現在の保険診療の中心的な治療内容になります。
当院では、生じてしまった症状を治すだけでなく、
その根本にある、病気の素因を追及して、
症状の出にくい体作りを目指しています。
皮膚は体の中のことを反映します。
皮膚症状があるからには、何か体の不調がある。
そう考えています。
「皮膚は内臓の鏡です」>>>
そしてもう一つ。
その生じた皮膚疾患が、とくに慢性化した場合には、
「その後なりやすい、さらなる疾患」があります。
それを予防する必要があります。
当院ではそこもケアしたいのです。
最近ようやく、その必要性について
保険診療医にも知る機会が多くなりました。
先日保険診療医に配布された、皮膚科の情報誌です。
その中では、肥満やメタボリックシンドロームと
皮膚疾患、腸内細菌と皮膚疾患など
皮膚症状に関連した周辺の体の中のケアを
行わないと、病気の悪化、悪循環、
そして更なる病気の惹起の注意まで書かれています。
この中で
高知大学医学部皮膚科学講座教授の
佐野栄紀先生は
とおっしゃり、
「ライフスタイルによって皮膚病は大きく変わると実感されます。
特に皮膚病そのものの種類が変わっており、
その背景を科学的に解き明かすことが求められます。」
「腸内細菌叢についても、アトピー患者に乳酸菌を
摂らせるプロバイオティクスの話題も出てきました。」
「乾癬などは肥満と炎症で機序が説明できる
皮膚疾患の一つ。
腸内細菌叢によっても大きく変わるようですから、
便を調べてみるのも面白いかもしれない。」
(当院ではこれはすべてすでに実施しています。)
千葉大学大学院医学研究院皮膚科学准教授の
神戸直智先生は、
とおしゃっています。
トップレベルの医療では、
日本でもこのような方向性ですが、
まだまだみなさんが遭遇する医療現場では、
お粗末なケアです。
病気の素因の改善や更なる悪循環を回避するケア、
そして持病による将来的な病気の予防の対策においては、
保険診療では賄うことができないため、そのことを
知っていても、患者様に実際に医療として提供できていない。
それが日本医療の保険診療の現実です。
この私のブログでは、
医療のトップではトピックスになっていながら、
エンドの皆様になぜか届かない
最新医療情報をお届けしています。
一緒に勉強してまいりましょう(^^)/
カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, 乾癬, 健康情報・アンチエイジング 更新日:2015年6月25日