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子供のアレルギー 清潔にしすぎてもなりやすいという説
私は田舎育ちで、家の周りには、
森や野原や畑や田んぼがいっぱい。
のどかなところで生まれ育ちました。
同じ年頃のお友達は、男の子が多かったので、
遊ぶのはいつもお外。
森の中で探検ごっこや、木登り。
土いじりも好きで、自分の畑も作って野菜を育てていました。
だから、ばい菌とお友達( *´艸`)
うちの母がよく言ってました。
「ちょっとくらい、ばい菌も食べないと病気になりやすいよ!」
この衛生仮説的なことを、昔の人は生活の中から
知っていたのでしょうか?
(でも夕食のサラダのレタスの際を、青虫が尺とってた
時は驚きましたが( ゚Д゚) それも、青虫が食べるくらい
だからおいしい葉っぱなのよ~と母は申しており
ました(*_*;))
そのおかげで私はアレルギーもなく、免疫力も強い。
これ、関係あるんです。
「衛生仮説」と呼ばれている説です。
幼少期の衛生環境が、個体の免疫系の発達へ影響を
及ぼしていて、その結果、アレルギーになりやすいか
どうかを決めると言う仮説です。
食べ物を摂取することで、体が大丈夫な食品と認識
することで、アレルギーにならないように腸の免疫が
勉強する「経口免疫寛容」に似ているようなところも
あります。
乳幼児期はこのように、免疫を発達させて、整える
大切な時期なのです。
様々な細菌やウイルスに感染することで、免疫機能が
教育され、免疫系全体としてのバランスがとれる
ようになっていきます。
ところが、あまりに清潔な環境で過ごし、感染を受ける
機会が少ないと、成熟するべき免疫反応が育っていない
ため、アレルギーの発症を引き起こしやすくなるという
のがこの仮説です。(イギリスのStrachanらにより提唱)
ただし、現在では、感染の機会の多い少ないこと以外
にも、乳幼児期の腸内細菌環境などそのほか多くの
影響が知られています。
先日こんな論文を見つけました。
「食器洗浄機を使っている場合と、手で食器を洗う場合
とで、子供のアレルギー発症に影響するか」
Bill Hesselmar et al:Allergy in children in hand
versus maschine dishwashing.the American Academy
of Pediatrics.2015 Mar;135(3)
スウェーデンのクイーンシルヴァ小児病院の准教授
Bill Hesselmar氏は、食器を手洗いしている家庭の
小児は、食洗器を使用する家庭にくらべて、
アレルギーを発症するリスクが半分である。
食器の手洗いは、食洗器を使用するよりも細菌量を減少
させることが低く、手洗いの方が、微生物に触れる機会が
増え、免疫刺激をもたらすことにより、アレルギーが
減ると推測しています。
この調査では、手洗いする家庭の小児では、23%に湿疹、
1.7%に喘息がみられたのに対して、食洗器の使用の場合
には、それぞれ38%、7.3%であった。とのことです。
( ゚Д゚)・・・。でも、食中毒などなど、別の問題も
あるので、雑菌が多くなる食器の手洗いを勧める
ことはできませんけどね(*_*;
カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★ 更新日:2015年3月12日