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アトピー性皮膚炎の子供達におけるDEHP(プラスチック可塑剤)との関連について

2014.8月のBritish Journal of dermatology誌
オンライン版に
アトピー性皮膚炎の子供へのフタル酸ジ-エチル
ヘキシル(DEHP)との影響についての報告が
ありました。
韓国の3~6歳児を対象に、尿サンプルを集めて
DEHPの値を測定し、評価しています。
結果3歳児においてアトピー性皮膚炎のリスクの増加
との関連が示唆されています。
*W J Choi, et al.B:Potential nonmonotonous
association between di(2-ethylhexyl)phthalate
(DEHP)exposure and atopic dermatitis in Korean
children.Br J Dermatol.2014.Mar 10
このDEHPはポリ塩化ビニルを主体としたプラスチック
を柔らかくするための可塑剤として使用されています。
DEHPの一部については、胎児や乳幼児が多量の暴露を
受けたときの毒性、 特に生殖発生毒性が疑われたた
め、日本では 2002 年(平成 14 年)8 月、食品衛生法
に基 づくおもちゃの規格基準の改正によって、乳幼児
が接触することによりその健康を損なうおそれがある
ものとして厚生労働省が指定するおもちゃには、DEHP
を原材料として用いたポリ塩化ビニルを主成分とする
合成樹脂の使用を禁止し、
また、油脂または脂肪性食品を含有する食品に接する
器具・容器包装についても DEHP を原材料として用い
たポリ塩化ビニルを主成分とする合成樹脂の使用を
原則禁止しています。
ですが2002年以前には使用されていましたし、
各国によって規制は異なるため輸入品については
今もなお注意が必要です。
食品容器に関しては、これらの化学物質は油性の食品に
接触していると溶けて染み込む可能性が高いといわれて
います。
DEHPについては規制がかかっているものの、化学物質
の暴露はこれにとどまりません。
有害なものが子供達の体に極力入らないように
してあげたいものです。
できあいのお惣菜をレンジでチン、そうでなくても
長時間プラスチック容器に入れたものをいただくと
類似の化学物質が食品に移行してしまうリスクが
あるということになります。
本来アトピー性皮膚炎は遺伝性のものとされてきま
したが、近年増加傾向にあり、家族歴もはっきりしない
方が増えています。
このような化学物質がアトピー性皮膚炎やアレルギー
疾患、その他の病気の発症のリスクの要因に関与して
いる可能性は納得できます。
お子様に限らず、私たちも健康のために、
気をつけていきたいものですね。
 
 

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